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モネの池 [アートレクチャー]

PROJECT K : Kikko & Yuuki & Micchanの アナログブログ
2018.6.26(執筆担当:Yuuki)たぶんVol.350
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お久しぶりです。Yuukiです。
ここのところKikkoさんやMi-cchanが毎週のようにちびっこMのことについて書いてくれて、嬉しい限りです。
・・・なので私はあえて、ちびっこM以外の話題を書こうと思います ( ̄▽ ̄)

私とKikkoはここ2年ほど、「からだのミカタ(旧・しみずの森整体院)」という整体院に通っています。
ここの整体師の先生の手からは「ぽわ~」と不思議な力が出ているのか、温かくて心地よい力加減で身体のガタの“幹部”を的確にほぐして下さるので、日々のあれこれで凝り固まった身体をいつも優しくメンテナンスしてもらっています。

そしてこの整体師の先生は、私たちでいうところのこの“アナログブログ”のような、「日々のあれこれ」を書いたお便り記事を定期的に書いてらっしゃるのですが、先日頂いた最新お便りに、岐阜県関市の板取川周辺にある、通称「モネの池」に訪れたという記事がありました。

私もテレビや雑誌でこの「モネの池」のことを知ってはいましたが、先生曰く、池の水が驚きの透明度を持った美しさなのだそう!

そしてその“モネの池を思わせる美しさ”を伝えるために、先生はご自分で撮った写真をつけて下さっていたのですが、そこには加えて、こんな( )書きが・・・

『 (写真が印刷ですとあんまりですみません...) 』

それがこちら
IMG_6164.JPG

確かに、紙面に印刷されていたこの写真は、透明度や鮮明さは弱いかもしれません。

でも!!!
このぼんやりとした印刷具合が、むしろ良いんです!!!!

なぜなら、このぼんやりとした印刷具合だからこそ、より「モネが描いた池」の絵に似ていると、私は思ったからです。

どうですか?
並べてみると、どちらがモネの絵だか分からなくないですか??
IMG_6164.JPG
クロード・モネ 【睡蓮の池】(1899)@ポーラ美術館in箱根.jpg

(※上が先生の写真。下がモネの絵画。)

事実私は、先生がお便りに載せた写真をみて、「これ、むしろモネの絵なんじゃないの??」と思ったくらいです。

モネが描いた「睡蓮」というのは、睡蓮そのもの以上に、池の水面のゆらめきや、水面に降り注ぐ光の移ろいなどの、睡蓮の池をとり囲む全体の“雰囲気”を描いた作品なので、画面全体が “ぼんやり”としているのが特徴です。

ですから先生が“あんまり”とつぶやきながら載せた写真は、実はむしろモネの本質を上手く再現した写真で、
「モネの睡蓮の絵っぽさ」という点でいえば、とても良い仕上がりの写真だなぁと見入ってしまいました。

ここまで本当に絵画のようなら、私も行きたいなぁ、「モネの池」♪

***************

そういえば、名古屋市美術館にまさにこの睡蓮池を描いたモネの作品が来ていたんですよねぇ…。
ちびっこMが新しく仲間に加わっても(加わったからこそ)、やっぱり「アート鑑賞ナビゲーター」としての目は錆びさせたくないので、何とかして(=周囲の協力を最大限に利用して(笑))
また美術館通いとレクチャーを再開させたいです!!

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豊田市美術館【ジャコメッティ展】についてあれこれ [アートレクチャー]

PROJECT K : Kikko & Yuuki & Micchanの アナログブログ
2017.12.05(執筆担当:Yuuki)たぶんVol.330
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10月17日に私Yuukiが書いたアナログ・ブログで、
『芸術の秋なので、12月24日(日)まで 豊田市美術館で開催中の【ジャコメッティ展】は是非とも観に行きたいです!!』…と書いたのですが、
今月の頭に実際足を運んで参りましたので、今回はその感想をお届けしたいと思います。
展覧会のサイト.png

まず、今回発見したこと。それは・・・『ジャコメッティ作品の神髄は、「鼻」にある!!』

一見すると“骨と皮だけ”にみえ、表情も薄いと思われがちなジャコメッティ作品ですが、実物を目の前にしてみると、作品ひとつひとつの表情は非常に豊かで、人物ひとりひとりの“個性”が見事に表現されていたことに驚きました!

そして、その“豊かな表情”と“個性”を演出している大きな要因が、「鼻」なのではないかと、私は感じたのです。

数々のジャコメッティ作品を見比べてみますと、

①「鼻」が出っ張って凸っている作品
ジャコメッティ_【ディアーヌ・バタイユの胸像】(1964 or 80).jpg
ジャコメッティ【ディアーヌ・バタイユの胸像】(1964 or 80)

②「鼻」が引っ込んで凹っている作品
ジャコメッティ 【大きな像】.jpg
ジャコメッティ【大きな像】

に大きく分けられることに気が付いたんですよね~。
そして、

①「鼻」が出っ張って凸っている人物表現の作品
⇒ 自分に自信があり、一癖ありそうな雰囲気。時々「天狗」な人物にみえる場合も。

②「鼻」が引っ込んで凹んでいる人物表現の作品
⇒ 慎ましやかで品のある雰囲気。 出しゃばらずども、芯のある人物にみえる。

という違いがザックリいうとあるように感じたのです!

そういえば、人の“美醜”を左右するのは、目元よりも、実は「鼻」だという話を聞いたことがあるなぁ…。
しかも、人の性格を示す慣用句にも、「鼻」を用いたものが一番多いかも!
「鼻持ちならない」とか、「鼻を高くする」とか、「鼻をへし折る」とか。

そう思うと、ジャコメッティ作品に限らず、人の顔の印象を大きく左右するのは、「鼻」なのかも!!

むしろ、一見すると“骨と皮だけ”にも見える表現を追究したジャコメッティだからこそ、顔中の“柱”ともいえる「鼻」というパーツが強調されて残ったのかもしれませんね。

そのことは、ジャコメッティが彫刻のために描き起こしたデッサンでも見て取れました。
ジャコメッティ 【マルグリット・マーグの肖像】.jpg
↑ジャコメッティ 【マルグリット・マーグの肖像】

このジャコメッティのデッサンで、初めて私は
「近くで見ると鼻が立体的に凸って見えて、遠くでみると鼻が凹んで見えるデッサン」

をみました!
(※普通は逆。普通は、近くだと平坦で、遠くだと立体的にみえる。)


彫刻は、作品に近づいて見ることの多い芸術。
だから、近くで見たときのことを考えて、その下準備であるデッサンの時点で、一番主張しているパーツの標準を「鼻」に合わせていたのかもしれませんね。

確かに比喩表現かもしれませんが、きっとドヤ顔している時って「鼻が高く」なっているかもと、ジャコメッティの作品をみて思わずにいられませんでした。

でも、きちんと実力のある人は、あえて鼻を高々と見せつけなくとも、周囲に伝わるもの。

品と芯のある大人を目指す者としては、鼻が凹んでいるジャコメッティ作品を見本にしていきたいです!

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アートなお子様 [アートレクチャー]

PROJECT K : Kikko & Yuuki & Micchanの アナログブログ
2017.09.26(執筆担当:Yuuki)たぶんVol.322
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前回(9月12日)のブログからご紹介しております、私Yuukiが受け持つ生徒が何気なく生み出した、アート作品の数々。
本日の主役は、小学校2年生の女の子、Aちゃんです。


Aちゃんは、本当に“何気なく”アートを生み出しちゃう子でして、英語のレッスンのテーマに沿って“何気なく描いた絵”なのに、配色やフォルムに高いセンスを感じたり、教室内に私が飾った小物類やルームデコレーションをちょいちょいっとAちゃんが触ると、「Aちゃんが置いてくれたここ以上に映える位置は無いね!」っと思うほどの飾り付をしてくれたりします。

ちょっと前のことになりますが、去年のクリスマス用のデコレーションにと、樹のオブジェにいろいろと飾りつけを一緒にしたのですが(※左の写真)、この時にAちゃんが“何気なく”あしらってくれた緑/赤/金のリボンが、まさにこれ以上ない絶妙(=自然に見えて、おしゃれ)な配置と絡み具合で、もう私は何も触るところがないな、と思わされたのをよく覚えています。
2016_X'mas_by_Anna.jpeg

このように、もともとAちゃんは絵を描くことや、小道具を使った手遊びが好きなので、英語でも色を教えたり、形を教えたり、数を教えたり、名前を教えたりする際に色ペン/折り紙/モール/おはじき 等々をよく使うのですが、Aちゃんの最新作は、先週“おはじき”を使って色と数を英語で言う練習をしていた時に生まれました!

それがこちらです。
170904_Anna's Cat#2.jpg

170904_Anna's Cat#3.JPG

これ、何かわかりますか?
そう、ネコです。
ネコが、前足を付いてお座りをしているところです。

レッスンのはじめは、これらのおはじきを使って、

“How many flattened marbles do you have? (おはじき は、いくつある?)”だとか、
“How many light blues do you have? (水色は、いくつある?)”という感じで、
英語でおはじき全部の数や、色別の数を聞いたり数えたりしていたのですが、Artisticな気質をもつAちゃんなので、次第にその手がおはじきを使ったオブジェ造りを始めると、
“Which color do you need next? (次は何色がいる?)”と英語で聞いたり答えたりはしてもらいます。

そして、やっぱり関心のある物事と絡めて英語を覚得る方が覚えが早いのか、嬉しいことに、最近は12色入りのペンの色くらいなら英語でしっかり言えるようになりましたし、一番難しい11から20までの数も、英語でほぼ言えるようになりつつあります。

で、このおはじきで出来たネコのどこが特に素晴らしいと私が思ったかといいますと、
身体が横向きではないところ!

例えば、アート鑑賞レクチャーをやっているくせに絵は全く描けない(本当に!)私がネコを描くと、こういう風になってしまうんです。
170925_Yuuki's Cat.jpg
顔は正面を向いているのに、体は不自然に横向きというか、なぜか全脚が見えてる、みたいな(苦笑)

でも、Aちゃんは違います!
170904_Anna's Cat#2.jpg

ちゃんと正面の顔に合った、正しい体の位置をしています。

ちゃんと体も正面に合わせて、前脚を付いたポーズになっています。

しかもそれを、限られた数のおはじきで表現している!!
限られた数なのに、前脚の感じも、尻尾もひげも、分かりますよね!!

さらには、これを“ササっと何気なく”造り上げてしまうことにこそ、Aちゃんの大いなるArtセンスを感じるのです!!

・・・それにしても、私のイラストの稚拙さったら・・・(恥)
Aちゃんが羨ましいよ・・・。

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Youkiのアート鑑賞あそび [アートレクチャー]

PROJECT K : Kikko & Youki & Micchanの アナログブログ
2017.05.02(執筆担当:Youki)たぶんVol.305
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早いもので、去年の10月にPROJECT K のメンバーで新たに“こと実り保育園”を始めてから、もう半年以上になりました。
私たちにとって全く新しい分野への参入だったため、あらゆることが手探り状態でしたが、最近ようやく「保育の基本を踏まえたうえでの、“こと実り保育園”の個性」が明確に発揮されてきた気がします!

例えば、週に2回は行っている「保育園児向けの知育プログラム」も、“個性”のひとつです。
この知育プログラムには「ネイティブ講師による英会話」や「絵の先生をお招きしてのお絵描き教室」などもあるのですが、今回は私(Youki)が保育園児向けに行っている「アート鑑賞あそび」を、我が園の“個性”としてご紹介をさせてい下さい。

アート鑑賞遊びって??」と思われる方も多いと思うので、ちょっとご説明を致しますと、名画や芸術のエッセンスを使った“あそび”のなかで子どもたちが見つけた発見や発想を大事にしながら表現力を高めていく、美術史に基づいたアクティビティ
・・・です。

とはいっても、一見は百聞にしかずなので、実際のあそび風景をお見せしますと・・・
ある日は、フェルメールの【真珠の耳飾りの少女】という作品を使った「着せ替えあそび」をしました。
T_WIN_20170317_10_14_41_Pro.jpg
↑作品の中で少女が身に付けているターバンを、別の色や柄のターバンに着せ替えながら、「もしターバンの色が違ったら、どう見える?」という目と想像力を高めることを目指した“あそび”です。


また別の日には、様々な色と大きさの▲や■のピースを用意し、好きなピースを自由に組み合わせて新しい形をつくる、「自分だけの現代アートづくり」をしました。

L_02.JPG
↑一応、組み合わせの参考となる「完成図(例)」みたいなプリントも用意したんですが、その日は誰もその「完成図(例)」に興味は示さず、全園児が自分の感性に沿った自由な形づくりに夢中になってくれました!

そして、その2か月後に、もう一度同じあそびをやろうと思ったんです。
前回と同じ▲■のピースと、「完成図(例)」が書かれたプリントを一応用意しつつ、「また自由な形をつくって遊んでいいよ」と園児たちに伝えたのですが・・・

なんと今度は、その「完成図(例)」の上に、同じ色と形のピースを乗せていくではありませんか!
IMG_2520.JPG

「きっとまた自由な形遊びに夢中になるんだろうなぁ」と思っていたら、今度はまた違う遊び方を自分たちで考えだし、別の楽しみ方を生み出していたんですよねぇ・・・。

ほんと、小さい子の感性と成長は素晴らしく、大人の予想を軽々と超えてきますね!

半年間この「アート鑑賞あそび」を行うことで気が付いたのは、保育園児にもそれぞれの“好み”があり、同じ絵を与えても、色に注目する子、形に興味を持つ子、描かれているモチーフを指さす子、と実にさまざま。
そしてみんな、その“好み”に沿った遊び方をしてくれるんですよねぇ。

その姿は、それぞれの園児が自分に合った感性を自然に見つけ出しているように思え、とても感動しました!

******************************

こんな感じで園児向けに行われている「アート鑑賞あそび」ですが、
PROJECT K では、小学生向けの「アート鑑賞あそび」も、
「こども英会話」と組み合わせた月極プログラムとして行っています (※ 毎週月曜日と火曜日) 。

【「こども英会話」を月3回(月1回はネイティブ講師)+「アート鑑賞あそび」を月1回】のプログラムで、
スケジュール等の詳細は、私たちのPROJECT K のホームページに掲載されていますので、
ご興味があります方は、【名駅 PROJEC K 】でどうぞ検索をしてみて下さい!

ゴッホとゴーギャン展のレクチャー [アートレクチャー]

PROJECT K : Kikko & Youki & Micchanの アナログブログ
2017.03.07(執筆担当:Youki)たぶんVol.298
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皆さまこんにちは。アート鑑賞ナビゲーターのYoukiです。

さて、残すところもうあと
《 PROJECT K 名駅にて、3月19日(日)14時 ~》
の回を残すのみとなってしまったのですが、現在Youkiは、実に1年ぶりに、アート鑑賞レクチャーを開催中です!

今回のレクチャーは、3月20日(月・祝)まで愛知県美術館で開催されている【ゴッホとゴーギャン展】をより楽しんで頂くためのレクチャー です。

【ゴッホとゴーギャン展】に「まだ行ってない! 駆け込みで行くつもり!」という方も、「もうすでに行ってきました!」という方もそれぞれに楽しんで頂ける内容でナビゲート致しますので、
《 PROJECT K 名駅にて、3月19日(日)14時~》
へのご参加を、何卒宜しくお願い致します。

印付_FullSizeRender.jpg
*****************

繰り返しますが、そう、私、個人レベルのアート鑑賞レクチャーを開催するのは、実に1年ぶりなんです!
去年、子ども向けの「アート鑑賞あそび」を始めたり、保育園を始めたりしていたら、アッという間に1年が経っていて・・・

それにしても、長いブランクがあると、やはり人は弱気になるものですね・・・。
“大人向けの「アート鑑賞レクチャー」脳と感性”を取り戻せるかどうかも、お客様がまた再び来てくれるのかどうかも、正直とても不安でした。

でも、そんな私の鈍った“アート鑑賞脳”を叩き起こすかのように【ゴッホとゴーギャン展】が愛知県美術館で開催されることとなり、
「こんなBig Titleな展覧会が開かれるんだから、これを機にレクチャーを再開せずしていつやるかっ!」と自らを奮い立たせることが出来ました。
なんというか、ゴッホとゴーギャンに起こしてもらった気分です。

そして、蓋をあけてみると・・・

久々のレクチャーにも関わらず、予想以上に多くの方々がリピート参加して下さった上に、「絶対に楽しいから!」といって、新しいお仲間を誘って来て下さる方までいらっしゃって(感涙)

『案ずるより産むがやすし』ってまさにこのことだなぁ、とつくづく思いました。
やる前から勝手にネガティブになっていた自分がバカみたいです、今思うと(苦笑)

しかも今回は、初めて、レクチャー後のKikkoのランチは無し!
つまりは、純粋にYoukiのレクチャー話だけを目的に皆さんが集まってくれたんです!
その事実が、とにかく嬉しくて・・・(感涙)

そして、そのことが自信につながったのでしょうか。
なんと、「今までのレクチャーで一番楽しかった!上達しましたねぇ。」というお声を頂くこと、多数!

これには、自分でもビックリ。
なんでだろう・・・

でも、こういうのって、自分に自覚がない方が、図に乗らずに良いものが作り続けられる気がするので、深追いはしないことにします(笑)

そうそう、もうひとつ嬉しいことが!

今回のレクチャーに、現在私たちの「こと実のり保育園」で働いて下さっている、
保育士のT先生とM先生も参加してくれたんです。

私のレクチャ
ーに参加したいって思ってもらえたでも嬉しかったのですが、T先生に至っては、その後「Youkiさん、私、先週末に美術館に観に行ってきました!」とも言って下さって!

私のレクチャーをきっかけに「美術館に行ってみよう」と思って、実行してくれた嬉しさ!
しかも、同じ志を持って、今一緒に働いている人が!

あああああ~~~、保育園もやってやっぱり良かった!

しかもこのT先生は、お礼に、
包装紙で作ったこんな可愛いミニチュア紙バックもくれたんです!
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はぁぁぁ~~~、めっちゃ可愛い♪

さすがは保育園の先生!
器用だなぁ。そして、センス良いなぁ♪
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このバッグがあれば、トトロたちの旅の相談も、はかどりまくりですよ!

こうやって、アート鑑賞レクチャーも、保育園も、学習塾も、いまやっている全てがひとつに繋がって円熟していきますように!たとえ多少時間は掛かったとしてもね(笑)!

ゴッホとゴーギャン展 にちなみ・・・ [アートレクチャー]

PROJECT K : Kikko & Youki & Micchanの アナログブログ
2017.02.07(執筆担当:Youki)たぶんVol.293
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愛知県美術館では、現在3月20日(月・祝)まで【ゴッホとゴーギャン展】が開催されています。
ゴッホとゴーギャンという2大巨匠アーティストが同時にみられるとあって、「こんなにもアート鑑賞レクチャー向きの題材もない!」ということで、この1月・2月・3月には、大人向けアート鑑賞レクチャーを久しぶりに開催します!(※詳細は、このブログの最後をご参照ください。)

また、展覧会へ足を運ぶきっかけになればと、最近は子ども用の「アート鑑賞あそび」でも、ゴッホとゴーギャンの要素を取り入れたあそびを行っています。

先日は様々なゴッホとゴーギャン作品から切り取った“モチーフ・ピース”をつくり、
02.gif
(↑ 様々なゴッホとゴーギャン作品からモチーフを切り取って作った、“モチーフ・ピース” ↑)

これらの“モチーフ・ピース”を、ゴッホ作【アルルの寝室】(1889年)という作品の上に、
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↑ゴッホ作【アルルの寝室】(1889年)

好きなように、好きな場所に張り付けてお部屋のデコレーションを楽しんでもらう、《ゴッホとゴーギャンの、お部屋づくりあそび》 をしました!

そして、私の生徒さんたちの出来栄えが、どれもれも柔軟なセンスが光る素晴らしいものばかりだったので、ここで一挙にご紹介させて頂きたいと思います。

↓「こと実り保育園」のCちゃん(3歳)の作品。↑(右)「こどもアート鑑賞遊び」のY君(小2)の作品
あ.jpg

↓「こどもアート鑑賞遊び」のR君(5歳)の作品
い.jpg

↓(右)「こどもアート鑑賞遊び」のY君(小2)の作品
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それぞれ、椅子の配置と、そこに誰を座らせるかのチョイスに個性が出ています!
人物のサイズ感にもセンスが垣間見えて、同じ部屋の下絵なのに、まったく違う雰囲気になっていますよね。

なかでも私が驚いたのが、「こども英会話とアート鑑賞遊び」の生徒さん、Aちゃん(小1)の作品
なんと・・・
05.jpg
三階建て構造にして、各フロアとその部屋の様子を一面に表して見せているそうなんです。
すごい発想力!階層を重ねて一気にみせるとか、思いつきもしなかった!

こうやって子供たちから得た発想力を、大人向けのアート鑑賞レクチャーでも活かせたらと思っています!

【ゴッホとゴーギャン展】用アート鑑賞レクチャー
PROJECT K 丸の内(中区丸の内3丁目15-32)にて
■ 2月19日(日)2月26日(日)3月 4日(土)3月 5日(日)⇒14時スタート
■ 2月24日(金)⇒ 19時スタート

PROJECT K 名駅(西区名駅2丁目23-14 VIA141 1208号室)にて
■ 2月25日(土)3月11日(土)3月19日(日)⇒ 14時スタート
■ 3月3日(金)⇒ 19時スタート

※いずれも、前日の17時までにメールまたはお電話にてご予約をお願いいたします。
<料金> 2名以上でご参加の場合は、おひとりさま2500円(お茶付き)(※お一人様の場合は3000円)

Bostonつながり! [アートレクチャー]

PROJECT K : Kikko & Youki & Micchanの アナログブログ
2016.09.13(執筆担当:Youki)たぶんVol.273
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PROJECT K : Kikko & Youki の アナログブログ
2016.09.13(執筆担当:Youki)たぶんVol.274
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こんにちは。Youkiです。本日は、最近感じた「小さい幸せ」を徒然なるままに書きたいと思います。

★★★夏のおまけ★★★

まだ暑い日はあるものの、朝夕は涼しくなり、ようやく秋の気配を感じられるようになりましたね♪

でも、我が家では、夏の残り香を届けてくれる嬉しい出来事がありました。
なんと、9月の第2週になって、ようやく我が家のヒマワリが咲いてくれたのです!!

夏のおまけ的ヒマワリ1.JPG
夏のおまけ的ヒマワリ2.JPG 

夏の間に茎は順調にぐんぐんと伸びたものの、肝心の花はつぼみのまま「もうあと一歩!」がとても長くて、
正直今年の開花は無理かなぁと諦めていたんです・・・。

でも!それが!今になって!ちゃんと咲いてくれたわけです!!

正直、真夏に咲くよりも、嬉しいかもしれません。

秋の訪れはもちろん嬉しいけれど、“夏の終わり”って、超個人的な「切ないものランキング」でもかなりの上位に入るほど、なんともいえない切なさと、「あ~・・・・(しょんぼり)」という気持ちを起こさせます。

ですから、今年の8月の終わりにも、やっぱり「あ~・・・・(しょんぼり)」と思っていたのですが、この秋咲きのヒマワリが、過ぎ去った「夏のおまけ」を届けてくれたよう で、秋の嬉しさと、夏が再来した嬉しさの、両方を味わわせてくれました。

★★★Youki先生としての幸せ ★★★■ 

丸の内で行っている「こども英会話&アート鑑賞あそび」に通ってくれた女の子が、ちょっとした事情で数ヶ月ほどお休みをしていたのですが、今月から無事復帰してくれたんです!

正直、「もう、戻って来てくれないかもな・・・」とネガティブに考えてしまった時もあったので、ちゃんと笑顔でまた一緒に学んでくれるようになって、本当に嬉しかったんです。

で、その女の子は、授業後に丸の内教室のお庭で遊ぶことが楽しみのひとつなのですが、先日の再開第一回目の授業後にも、さっそく「Youki先生!またお庭で遊んでいい?お掃除もする!」といいながら、
じょうろで花に水をやり、デッキブラシを片手に落ち葉を片付けてくれました♪

あ~も~、めちゃくちゃ可愛い!めちゃくちゃ嬉しい!

★★★Arlington Heights つながり★★★

さらにもう1名、今月から「こども英会話&アート鑑賞あそび」に参加してくれることになった女の子がいるのですが、その女の子は幼い頃、アメリカはBostonの郊外にある、Arlington Heights という場所に住んでいたそうなんです。

・・・って、Arlington Heightsは、私が留学中に通っていた高校がある街だよ!

すっごい偶然!まさか名古屋でArlington Heightsの名前を聞こうとはっ!!

いやぁ~懐かしい!懐かしすぎる!

で、何を隠そう、彼女のお母様は、「こども英会話&アート鑑賞あそび」の案内に載せていた「高校時代からBostonに留学、その後Boston大学を卒業」という私のプロフィールを見て、「え!? Bostonにいたの?自分の娘を任せるならこの人だ!」 と思ってくれたそう です。

Bostonという街に共感を持って私を訪ねてくれる人と、名古屋の、しかも丸の内のご近所で出会えるなんて、運命の神様ってば粋!運命の神様、本当にありがとうございました。

しかもその子と「アート鑑賞あそび」をしたところ、“きらり”と光る絵を観る感性”を持っていることがすでに伺えたので、さらにまた私の絵の見方も広がっていきそうで、今からウキウキです♪
フェリックス・ヴァロットン 【ボール】 (1899).jpg

↑その新しい女の子とは、この絵で「アート鑑賞あそび」をしました。
この絵の中には、何が描かれているでしょうか?あなたは、この絵をどう感じますか?


******************

あ~、先週のガーベラのプレゼント(from 別クラスの小学生兄弟くん)といい、最近お子さんから幸せを届けてもらうことが多くて、めちゃくちゃ心が豊かです!ほんと、「こども英会話&アート鑑賞あそび」を開始して良かったぁ~(感涙)
でも現在、「こども英会話&アート鑑賞あそび」以外にも、こどもたちとの関わることでこどもたちと分け合う幸せをより感じられるよう、PROJECT K創立以来、最大の計画を遂行中ですので、近々その全貌を、嬉しいニュースと共にお伝え出来ればと思っていますので、こう御期待です!



香月泰男さんのレクチャー、終わりました [アートレクチャー]

PROJECT K : Kikko & Youki & Micchanの アナログブログ
2016.09.06(執筆担当:Youki)たぶんVol.272
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先週の金曜日と土日の3日間、今年も名鉄百貨店にて公開アート鑑賞レクチャ-をさせて頂きました。
ナビゲートしたのは、「香月泰男(かづき やすお)」という、日本の洋画家です。

この香月泰男というのは、山口県の三隅町(現在の長門市三隅)出身で、62年という生涯の大半を、その三隅町で過ごしたという画家です。
そして今現在の三隅には、香月泰男さんを記念した「香月泰男美術館」 があります。

私は、以前からこの香月泰男さんの作品が好きだったこともあり、レクチャーをするにあたり、今年の夏休みにその「香月泰男美術館」を訪れました。

下がその写真なのですが・・・(黒丸が美術館)
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三隅町というのが、今でも本当に自然が豊かな土地で、「香月泰男美術館」は、まさに360度を自然に囲まれた環境にありました。
そして、自然以外にあるものといえば、「香月愛!」な土地でして・・・
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こういった、香月泰男が作ったオモチャの拡大レプリカが、「香月泰男美術館」へと続く道を行進していたりして、本当に可愛いかったです!

そして、香月泰男美術館の館内は、もっと可愛かったです!中庭に、もっと色んなオモチャたちがはしゃいで遊んでいたりなんかして。
レプリカとはいえ、どのオモチャにも本当に命が宿っていました。

それにしてもこの感じ、どこかでも感じたことがあるなぁ・・・と思ったのですが・・・
そう!バルセロナで訪れた、「ジョアン・ミロ美術館」です!

ジョアン・ミロ美術館でも、ミロが手掛けたお茶目なオブジェがひょっこり顔を出して遊んでいて、とても可愛かったんですが、それに通じるものを、香月泰男美術館にも感じました。

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↑三隅の香月美術館の中庭

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↑バルセロナにあるミロ美術館の中庭

「香月泰男」を最も有名にしたのは、左の作品のような、戦後シベリアに抑留されていた時代を思い返して描いた、『シベリア・シリーズ』という作品連で、それは決して明るい雰囲気ではありません。
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↑香月泰男 【涅槃】 (1960年)


でも私は、香月泰男さんの本性は、香月が作ったオモチャみたいな「お茶目で可愛らしい人」だと思っているので、その「お茶目な香月さん」を前面に押し出している「香月泰男美術館」には、とても愛を感じました。 
「さすが、地元!分かってる!」みたいな。

そして今回のレクチャーでは、そんな香月康男の「お茶目で可愛らしい一面」もナビゲートできたと思っているので、個人的にはとても満足しています。

さらにもうひとつ、今回の名鉄レクチャーでは、とっても嬉しいことが!

私がやっている、子供用のアート鑑賞レクチャー、「アート鑑賞遊び」の生徒であるY君とR君兄弟が、名鉄レクチャーの応援に来てくれたんです!
それだけでも嬉しいのに、なんと兄弟それぞれから、ガーベラのプレゼントが!!
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↑Y君とR君がくれたガーベラ

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↑今回の展示作、香月泰男 【ガーベラ】(1958年)

「はい、Youki先生」って言いながら渡してくれた二人の可愛さといったら・・・!!

そしてその後兄弟は二人して、展示されていた香月泰男の作品をみてまわったんですが、するとそこには、偶然にも【ガーベラ】と題された、ガーベラを描いた作品があり、それを目にしたY君が、
「あ!これ、さっきYouki先生にあげたお花だ!」 と言ってくれたんです!

それが、もう本当に嬉しくて。

もし将来Y君とR君が大人になって、何かのきっかけで香月泰男と触れ合う機会があった時、「あ、あの時Youki先生にあげた花を描いた人だ」というふうに香月を思い出し続けてくれるのならば、それ以上に嬉しいことってないよなぁと、心から思います。
これこそ子ども達にアート鑑賞の楽しさを伝える醍醐味といいますか、ナビゲーター冥利に尽きまくりです。

これからも、私との触れ合いをきっかけに様々な絵と画家との出会いを経験できるお子さんが増えるよう、子供向けの「アート鑑賞あそび」も、もっともっと頑張るぞぉ~!!

画家 香月泰男 [アートレクチャー]

PROJECT K : Kikko & Youki & Micchanの アナログブログ
2016.08.30(執筆担当:Kikko)たぶんVol.271
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ロシアの国家ぐるみのドーピング疑惑やテロやジカ熱感染の心配などなにかと不安材料の多かったリオデジャネイロのオリンピックでしたが、日本勢の活躍は私たちに感動と興奮を与えてくれましたね(本当にベタな表現で申し訳ない)
私なんかは、つい親の気持ちになってしまって、金メダル○○連覇なるか!!とか、そんなに期待されて結果を出せなかったら、若い選手がかわいそう… って思うばかりで、とにかくLIVEでの試合はなかなか見られませんでした。
途中まで勝っていたのに私が見始めたから負けたんだあ~!!ってことよくあるんですよね。
そういえば、「ひるおび!」の番組で恵さんも同じようなこと言ってました。
そうはいうものの、競泳の萩野選手の金メダルの瞬間をしっかりLIVEで観た日からオリンピック観戦のスイッチがKikkoに入ったことには間違いないです。

閉幕後もしばらくはその余韻に浸りながらも、夏期講習で塾生たちと過ごす時間が通常よりぐんと増えた8月はあっという間に過ぎ、気付けば明後日はもう始業式です。

最近良く言葉にするのが
忙しくとも、いくつもの仕事をやっていくうちに能力は高まるんだ!!」です。

そんなことを偉そうに言っているのですが、昨日からKikkoの能力は全く高まらず、開き直り寝てしまい、今朝もそれほど早く起きられませんでした。
正直このブログを書きながら焦っています!

でもひとつだけどうしても言いたいことがあります。
それは、今週末から、YOUKIが名鉄さんでお世話になり、アート鑑賞レクチャーを行う画家、
香月泰男」についてです。

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数年前、初めて名鉄さんのアートフェスタに足を運んだ時、沢山の絵が目の前にあるのに、何回も行ったり来たりするのに、どうしても足を止めてしまった一枚のリトグラフがあったのです。

画家のことも何も知らず、購入することにちょっとためらいはあったのですが、結局、名前もしっかり覚えないままにお金を払い(と言ってもカードですが)、そのまま、抱えて家に持っていたことがあります。

もう、その画家の名前は言えます。 香月泰男 です。
今では、Kikkoの一番好きな日本画家です。私たちは「KAZUKI」と親しみを込めて そう呼んでいます。

川瀬由有希 特別公開 アート鑑賞レクチャー
9月2日(金)、3日(土)、4日(日) いずれも14時~
名鉄百貨店 本館10階 クローバーサロン
皆様、たくさんのご参加、心よりお待ちしています!!

Youki的【生誕130年記念 藤田嗣治展 東と西を結ぶ絵画】 [アートレクチャー]

PROJECT K : Kikko & Youki & Micchanの アナログブログ
2016.06.28(執筆担当:Kikko)たぶんVol.263
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今回は、名古屋市美術館で現在開催中の【藤田嗣治展 ~東と西を結ぶ絵画~】へ足を運んだので、アート鑑賞ナビゲーター視点で、その感想をレポートさせて頂きたいと思います。

藤田嗣治は、20世紀初期のパリを中心に世界でその名を残した、美術史上でも数少ない日本人画家なのですが、会場に入ってすぐに私たちを迎え入れてくれるのは、藤田がパリにわたる前に日本で描いた【自画像】と、パリに渡った直後に描かれた【キュビズム風静物】です。
フジタ.png
↑藤田嗣治 【自画像】(1910年) >まだ日本にいるころの自画像

キュビズム風静物.jpg
↑藤田嗣治 【キュビズム風静物】(1914年) >パリに渡って間の無い頃の作品

【キュビズム風静物】は、パリで出会ったピカソとそのキュビズムという手法に対する衝撃からキュビズムに挑戦せずにはいられなかった、初期の藤田の葛藤が垣間見える作品なのですが、今回の展覧会で本物の作品をみて、画集だけでは気が付かなかった発見がありました。

確かにこの【キュビズム風静物】は、キュビズムの組み立て方こそピカソには遠く及ばないものの、赤・青・黄・緑を中心とした色彩が、絶妙なバランスで配置されていて、藤田の“色彩バランス”の才は、ピカソに勝るとも劣らないかも!?・・・と、感じました。

その中でも、特に私の目を引いたのが、緑色!
巧みにちりばめられた緑色が、一見すると雑多な画面に、程よい気品を与えているんです。
特に、全てを支える机の“脚”が全て緑色なのが、この絵に落ち着きと安定感を与えている最たる仕掛けかも。

そしてさらに注目してしまったのは、緑色の“質”!
フジタ.png

初期のこの作品にみられる緑色は、『緑茶(抹茶)色』といいますか、
『深く濁りのある緑』 だからこそ、一層の落ち着きと気品を感じるんですよね。

「でもこの『深く濁りのある緑』って、あまりヨーロッパでは見かけない緑だなぁ・・・。
なんていうか、すっごく日本っぽい緑・・・。
藤田は日本人だから、当たり前といえば当たり前かぁ・・・。
あっ、そういえば、
日本で描いた【自画像】で着ているジャケットも、同じような深緑だっ!」

そう思いながら、パリで才能ある画家として認められ、地位と自信を築いた頃に描かれた作品群エリアへ移り、渡仏10年目に描かれた【エレーヌ・フランクの肖像】(下図:1924年)という作品を目の前にして、再びハッ!としました。

藤田嗣治 【エレーヌ・フランクの肖像】(1924).jpg

緑色の“質”が、ガラッと変わっているのです!!

画像では伝わりづらく大変歯がゆいのですが、この肖像画に描かれているドレスは、心もシャキッと晴れるような、
『鮮明で透明感のある、クリアな緑』 なんです!

もはや、『緑』と日本語でいうよりも、『Green』と英語でいったほうがしっくりくる質感!

私は、この“緑色の質の変化”に、藤田が日本人画家から真のヨーロッパの画家に転身した証をみました。

そもそも日本とヨーロッパでは、“緑の質”が異なります。
この場合の“緑”とは、“絵の具の緑”ではなく、各国の風土に根付いて茂る“植物の緑”をさすのですが、日本に茂る緑は、日本の湿潤な気候に合った、蒸したコケのような濁った緑が多いのに対し、ヨーロッパに茂る緑は、カラッとした気候に合った、クリアで鮮明な緑が多いです。

そして実際に、美術史上ヨーロッパへ渡って洋画(油絵)を学んだ日本人洋画家が最も苦労したことは、ヨーロッパ特有の『クリアで鮮明な緑色』を、日本の湿潤な風土のもとで絵の具で再現することだったそうです。
・・・とすると、その困難さは、日本からヨーロッパに渡った場合でも、同じだったのではないでしょうか?

日本の『深く濁りある緑色』文化から抜け出し、いかに『クリアで鮮明な緑色』を絵の具で再現できるかが、ヨーロッパへ渡った日本人が「ヨーロッパ人画家」に近づくための重要課題だったのではないか。
・・・この予想が、そう的外れではないであろうことを、今回の【藤田嗣治展】をみて、私は確信しました。
 
その証拠にほら、日本で描いた【自画像】では渋い緑色だったジャケットも、パリ15年目に描いた【自画像】では、ヨーロッパ調Greenのシャツに新調しちゃってますもん♪
(※これも画像では違いが伝わりにくいのが、非っっっ常に歯がゆいです!)

もしかしたら、“緑” は藤田の勝負カラーだったのかもしれませんね ^^

フジタ.png
↓↓↓↓↓↓↓↓↓この緑が変化して・・・↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

グリーンシャツver..jpg
↑ 【自画像】 (1929)>パリに渡って15年目

展覧会へ足をお運びの際には、どうぞ皆様も “緑色” に注目してみてください!

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