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7月のレクチャー【ウィリアム・ターナー ~印象派誕生のキーパーソン~】を終えて [アートレクチャー]

PROJECT K : Kikko & Youki の アナログブログ
2015.07.21(執筆担当:Youki)たぶんVol.222
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【ウィリアム・ターナー ~印象派誕生のキーパーソン~】
と題したアート鑑賞レクチャーの最終日を、7月18日(土)に無事に迎えた、Youkiです。

日本での知名度がイマイチなのがもったいないくらい、実は数々の“美術史上・初!”をやってのけた画家・ターナーの凄さを、存分にお伝えすることが出来たと思っています。

私のアート鑑賞レクチャーでは、どんな感想でもどんどん間に挟んで頂いてOK(嬉しい)なのですが、今回のターナーでも、とあるお客様の感想に、むしろ私が絵の新しい見方を教わるエピソードがありました。

ターナーは18世紀後半~19世紀前半に活躍した、イギリスの風景画家です。

まだカメラが存在しなかったこの時代、風景画は写真代わりということで、
風景画家が、今で言う“旅ガイドブック用フォトグラファー”として活躍していた時期がありました。
当時特に人気のあった風景は、“秘境の大自然”なのですが、“秘境”というだけあって、全ての人が実景を目に出来るわけではない。
そこで、“秘境に行った気分になれる、写真(風景画)付きガイドブック”が19世紀初期のヨーロッパでも売り出され、ヒット商品になりました。

そしてターナーは、まさにそんな“秘境フォトグラファー”のはしりでした。

↓ターナーは、秘境の風景をこんなふうに残しました↓          ↓かたや、他の秘境画家は、こんな感じ↓
ブログ1.jpg
↑ターナー作:                                  ↑カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ作:
【雪嵐、アルプスを越えるハンニバルの軍勢】(1812)         【氷海 (難破した希望号)】(1823-25) の部分

見比べてみると、いかがでしょう?

左(ターナー)>>秘境のもつ、“自然のパワー”と壮大な雰囲気を感じたいならこっち。
右(カスパー)>>秘境のもつ、壮大な情景(見た目)を知りたいなら、こっち。

・・・かなぁと、私は診ます。

だから、もしこの二作品が掲載されたガイドブックのどちらかを買うとしたら、秘境初心者の私は、まずは情景が詳しく分かるカスパー版(右)を買ってしまうと思います。

でも、秘境マニアさんは、ターナー版(左)を買うような気がします。
心に訴える“秘境の畏れ多さ”がターナー版(左)の方が強く感じられて、目が離せなくなるからです。

・・・というような、感想を私がとある日のレクチャーで述べたところ、ひとりのお客様がこうおっしゃいました。
「この傾向とスタイルの違いって、浮世絵の広重と北斎、そのものだっ!
カスパーは広重で、ターナーは北斎だね。」

・・・確かに、そうかも! 広重も北斎も、旅絵師だし!

言われてみると、このターナーの風景画なんて、葛飾北斎の【神奈川沖浪裏】、通称【大波】、にそっくりです。
ブログ2.jpg
↑ターナー作:                                     ↑葛飾北斎:
【雪嵐、アルプスを越えるハンニバルの軍勢】(1812)            【冨嶽三十六景#21:神奈川沖浪裏】(1831初版)

そして、カスパーさん似の広重作品も、見つけました!
ブログ3.jpg
↑カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ作:                      ↑歌川広重:
【氷海 (難破した希望号)】(1823-25) の部分              【東海道五十三次#31:舞坂(今切真景)】

その方は浮世絵がお好きで、よく美術館で鑑賞されたり、画集を集めたりしてらっしゃるそうなのですが、曰く、
「最初は、北斎よりも、広重の整った情景の美しさに目が行くんだ。
 ・・・でも、何十枚と見ていると、広重は飽きてきちゃうんだよね。面白味を感じなくなるというか。
 そうすると、北斎の天才的な“外し”と“大胆さ”がクセになって、目が離せなくなるんだ。
 とはいっても、やっぱり広重も綺麗だなぁと思うから、捨てがたいんだよね。」

最初は王道に魅了され、目が肥えてきたら、
ちょっと外しの効いた個性的な作品に面白味を感じられるようになる。
でも、やっぱり王道の魅力は、王道だけあって色褪せない。
・・・という美の傾向は、時代と国を越えて同じですね、ほんと。

なにごとも、「王道」と「個性派」、両方の良さをバランス良く備えたモノが、
長く生き残れるのでしょう、やはり。

とういうことで、“個性派”であることについては自信のあるPROJECT K ですが、
PROJECT K の“王道さ具合”を、どうか皆さま、客観的に教えて下さいませ!?

アート鑑賞レクチャー対談 [アートレクチャー]

PROJECT K : Kikko & Youki の アナログブログ
2015.05.12(執筆担当:Youki)たぶんVol.211
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現在進行形の展覧会の見どころをナビゲートするアート鑑賞レクチャーの場合
①レクチャーを聞いた上で、展覧会をみることをお勧めするパターン
②展覧会をみた“後”に、レクチャーを聞くことをお勧めするパターン
の2パターンあるのですが、5月10日まで名古屋ボストン美術館で開催されていた『華麗なるジャポニズム展』に関しては、「①」のパターンをお勧めしていました。

そこで今回は、私の【ジャポニズムってなんだ!? ~『華麗なるジャポニズム展』】レクチャーを聞いた上で『華麗なるジャポニズム展』を鑑賞した感想を、我がPROJECT K のKikkoさんとMicchanにインタビューしちゃいました!

**************************************
[Youki (以降Y)] まずは率直に、レクチャーを聞いた上での鑑賞は、いかがでしたか?

[Micchan (以降M)]初めて入場料のもとを取れたっていうか、それ以上の楽しみ方が出来ました!
Youkiさんがレクチャーで教えてくれた「初/中/上級」の定義を思い出して、「これはきっと中級だろうな~。お、これは上級になれるか?」って自分なりに考えながら見たら、もう楽しくて!

[Kikko (以降K)] 私は、Youkiのレクチャーを聞いた上で鑑賞したら、展覧会の展示作品がなぜこの順番とレイアウトで並べられているのかが、初めて分かった気がした~。

[Y]  一番私が感じとって貰いたかったことが伝わってて、とても嬉しい!ちなみに、どの作品が一番気に入りましたか?

[M] わたしは、ロートレックの【『レスタンプ・オリジナル』第1年次のための表紙】(1893)(※下図)が、とっても気に入って、思わずポストカードも買っちゃった♪
あと、Youkiちゃんのレクチャーを聞いて、ロートレックに浮世絵のエッセンスがあるって分かった上で見ると、ロートレックの色使いって、まさに浮世絵だーっ!って気が付いたの。

【『レスタンプ・オリジナル』第1年次のための表紙】でいうと、手前にいる女性の袖口の深緑と、左奥のおじさんのエプロンに使われている深緑って、微妙に濃さが違うんだよ。
女性の袖の方が濃くって、おじさんのエプロンの方が淡いっていうか。(※赤丸と赤矢印参照)
で、歌川広重の【東海道五十三次 三島(朝霧)】(1833)(※下図)が飾ってあったから、見比べながら鑑賞したら・・・気が付いちゃったの!この微妙なグラデーションも広重から来てるのかなって。

[印付]_ロートレック.jpg
ロートレック【『レスタンプ・オリジナル』第1年次のための表紙】(1893)

歌川広重 【東海道五十三次 三島 朝霧】(1833 天保4年).jpg
↑お籠の緑グラデーションに注目!
歌川広重【東海道五十三次 三島(朝霧)】(1833)

[Y] わーっ! ホントだ!!その着眼点はなかった!
さすが、Micchan!完璧に“自分だけの”鑑賞のツボと楽しみ方を見つけちゃったね!
それがアート鑑賞ナビゲーターとしての、何よりの喜びだよ~♪ Kikkoさんは?

[K]私は、Youkiもレクチャーでイチオシ作品として紹介してくれた、エドゥアール・ヴュイヤールの【栄養ドリンク「ベカン」のためのポスター】(1894)(下図)が、すっごく気に入った!

エドゥアール・ヴュイヤール【栄養ドリンク「ベカン」のためのポスター】(1894).jpg
エドゥアール・ヴュイヤールの【栄養ドリンク「ベカン」のためのポスター】(1894)

でも、Youkiのレクチャーを聞いていなかったら、ここまで惹かれなかったかもしれない。
まして、あれが“ジャポニズム作品”だとは、露ほども思わなかったと思う。

でも、Youkiがレクチャーで言っていた、“なぜこのポスターがジャポニズムなのか”という解釈を思い出しながらそのポスターに行きつくまでの展示作品も含めて、もう一度ざっと鑑賞してみたら、
Youkiの解釈が、視覚的にもものすごく納得がいったの。

「あー!だからこの順路で飾ってあるんだ!この順路だから、Youkiはああいう解釈でナビゲートしたんだ」って。でも、「だからこの順路なんです」ってことは、美術館側は全然教えてくれないよね。

[Y] Kikkoさんもそこまで気が付くようになっちゃった!? 
作品を巡ることで、並び順の意図が察せられるようになったら、もう上級鑑賞者だよ!
だてに、私が美術史を学び出した10年以上前から一緒に美術館巡りしてないね(ニヤリ)

そう、美術館にある作品の並び順って、ちゃんと展覧会の趣旨に沿った意味と意図があるんです。
『じっくり鑑賞してもらえば、自然とその意図が感じ取ってもらえる』作品の並び順にするのが、美術館側、もっといえば学芸員さんのお仕事です。

でも、どんな優れた並び順を持った展覧会だとしても、「並び順に注目して観てみてね」って言われないと、なかなか並び順になんて注目しないじゃない?
「だったら、私がその気付きに皆さんを導けるナビゲーターになろう!」って思って。
それで開始したアート鑑賞レクチャーだったから、今回の2人それぞれの気付きは、本当に嬉しいです。

[K]ランチの準備をしながらこっそり見聞きするだけのことが多かったレクチャーだけど、回を重ねることで、知らぬ間により目が肥えちゃってたってことかな!? 

[M] あ~ぁ、私ももっと早くから参加してたら良かったなぁ・・・。
でも、これから毎回聞けるし、私もKikkoさんみたいな絵画鑑賞のエキスパートになってやるー!

[Y] 是非!私も、聞いて損は絶対にさせない、楽しいレクチャーを発信し続けるね!
お二人とも、今日はお話聞かせてくれて、ありがとうございました。

「“ジャポニズムってなんだ!?” ~モネの【ラ・ジャポネーズ】初公開記念 最終レクチャーです [アートレクチャー]

2015.04.27(執筆担当:Micchan)
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PROJECT Kのブログは気まぐれ更新だから、と油断しているそこのあなた!
はいはーい、どんどん書いてまいりますよー!!

日曜日は、アート鑑賞レクチャー
「“ジャポニズムってなんだ!?” ~モネの【ラ・ジャポネーズ】初公開記念」
の最終レクチャーがありました。

お客様は、すっかり常連様のMicchiです。
いつもありがとうございます。
お客様なのに、いつも私たちにも気配りしてくださり、そして和ませてくださる、本当に素敵な女性です。

あ20150426_131614.jpg
これからは卒業生だけでなく、常連様もどしどし出させていただきます。ヾ(・∀・;)オイオイ
手に持っているのは、女子達へと、Kikkoさんからのプレゼント。
ディズニーのプリンセスシリーズのクリアファイルです。

私はレクチャーには同席してなかったのですが、Youkiさん曰く、「さすがMicchi!」的なご発言をいただけたようで、やっぱり感性が素敵な方なんですね♪

そしてこの日のランチにもメインディッシュ、として『お魚型、鯛のパイ包み』が出されました!
Kikkoさん、「今日は平目にしてみた!!」だって(^_^;)
わかりますか?

喜久子さんのお魚パイ.JPG
こっち、前回お出ししたパイ⇒⇒⇒シーラカンスになっちゃたVer

い1430114065783.jpg
そしてこっち、今回お出ししたパイ⇒⇒⇒平目にしてみたVer

本当は、鯉のぼりにしたかったらしいです。。。
ま、どっちにしてもすごくおいしかったんですけどね!
こちら、ほうれん草のソースをかけていただきます。
このソースがまた絶品!

そして、丸の内オフィスのお庭はすっかり夏模様。
新緑がとても鮮やかで、お花も咲き乱れ、本当に気持ちいい空間です。
あ1430114108178.jpg

あ1430114125370.jpg

桜が散った後にはこんなにかわいらしい実もついて!
あ1430114096500.jpg

これからも実り多き PROJECT K に成長できますように!!





ジャポニスムってなんだ!? ~『華麗なるジャポニスム展』にむけて~ [アートレクチャー]

PROJECT K : Kikko & Youki の アナログブログ
2015.04.21(執筆担当:Youki)たぶんVol.208
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本日は、現在行っているYouki館長のアート鑑賞レクチャー、
【ジャポニズムってなんだ!? ~『華麗なるジャポニズム展』にむけて~】のレポートをします。
モネ(クロード・モネ)【ラ・ジャポネーズ(着物をまとうカミーユ・モネ)】(1876).jpg
↑ クロード・モネ【ラ・ジャポネーズ(着物をまとうカミーユ・モネ)】(1876)

名古屋ボストン美術館で現在開催中の『華麗なるジャポニズム展』を
より見ごたえのある鑑賞体験にして頂ければと企画した今回のレクチャーではありますが、
何を隠そう、一番得るモノがあったのは私自身かもしれません。

私自身、“ジャポニズム作品”と銘打った様々なタイプの絵画を一堂に鑑賞することで、
今までいかに自分が浅い部分でしか“ジャポニズム”を理解していなかったかが
よく分かりました。

今回のレクチャーでは、ジャポニズム作品を初級/中級/上級とランク分けをして、
それぞれの特徴をナビゲートしたのですが、
今までの私は、中級レベルまでをジャポニズム作品だと思っていたのです。

言い換えますと、今回“上級ジャポニズム”と認定した作品は、
今まではジャポニズム作品だとすら考えたこともない作品だったのです。

それが今回、みえてきたんです!
「聞いたことはあるけれど、実はよく分からない…」ともいわれがちな“ジャポニズム”の“本質”が!
そして、どうすると、“上級ジャポニズム作品”になり得るのかが!

さらにはこの傾向を、お越し頂いた参加者の皆さまとも共有する事が出来ました。

参加者の皆さまの中でも、
『今まで何となくジャポニズム作品なんだろうな~、と思っていた作品』は、
今回私が“中級”にランク付けしたような作品までだったようです。

そして、私が“上級”と認定したジャポニズム作品と、その根拠をナビゲートしたところ、
皆さま、私と同じ目から鱗ポイントで、私以上に感心して下さったのです。

・・・もう、この喜びといったら!
“してやったり感”、とでもいいましょうか。
これこそが、ナビゲーターの醍醐味です!!

なかでも嬉しかったのは、先に展覧会を鑑賞してから来られた方のお言葉。

『なんでこの作品がジャポニズムのくくりで飾ってあるのか
分からなかったけど、今回このレクチャーを聞いて凄く納得した!、
こんな解説や説明、学芸員の人もしてくれなかった!!』、

と、私が“上級”として紹介した作品のスライドを眺めながら、言って下さいました。

やったー!
美術館のイヤホンガイドも学芸員さんも教えてくれない、
“的を得た、独自のナビゲート”を目指すYouki館長としては、なによりの誉め言葉です!!

やっぱり、現在進行形の展覧会をナビゲートするレクチャーも、
私自身の新発見と、参加者さまの新発見がリンクすることがあって楽しいなぁ♪

また、今回の『華麗なるジャポニズム展』のメイン作品である、
モネの【ラ・ジャポネーズ】と日本で再会できたのも、胸が熱くなる体験でした。
丁度去年の3月に、ボストンにある本家ボストン美術館で顔を合わせていたんですよねー。

あの時ある国で出会った絵画と、また別の国で巡り会う体験って、
とても心を豊かにしてくれます。
時代が変わっても変わらないモノがあるって素敵、と素直に思えます。

なお、残りの【ジャポニズムってなんだ!?】レクチャーの実施予定日は以下の通りです。

・4月24日(金)19:00~ at 丸の内オフィス
・4月26日(日)10:30~ at 丸の内オフィス

皆さまが心豊かになれる体験のお手伝いが出来ればと思いますので、
これからもアート鑑賞ナビゲートをどうぞ宜しくお願い致します。

R0010907.JPG
↑ 先週土曜日に行ったレクチャーは7名のご参加で盛況でしたっ
初めてのご参加の方もまったく気兼ねなく楽しめましたと、後ほどご連絡をいただきました♪

喜久子さんのお魚パイ.JPG
↑ その時のメインディッシュ、『お魚型、鯛のパイ包み』。

まるで「魔女の宅急便」に出てくる、“にしんのパイ”みたいじゃないですか!?
「私このパイ、嫌いなのよね」と言ったあの娘も、このパイなら食べてくれるはず!
でも作ったKikkoさんによると、「シーラカンスになっちゃった・・・」とのこと(笑)

「魔女の宅急便」に出てくる、“にしんのパイ”.jpg
↑ ちなみにこちらが「魔女の宅急便」に出てくる、“にしんのパイ”

ぱいの子.jpg
↑ そして、こちらが「魔女の宅急便」に出てくる、“にしんのパイ”嫌いな女の子



名鉄百貨店アートフェスタ’15 アート鑑賞レクチャーご報告♪ [アートレクチャー]

PROJECT K : Kikko & Youki の アナログブログ
2015.04.07(執筆担当:Youki)たぶんVol.205
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遅めの後日レポートとなってしまいましたが、先月の3月21日(土)と22日(日)に、
名鉄百貨店にて、アート鑑賞レクチャーをさせて頂きました!

ハーフ・マラソンの時と同じように、マイペースに、でも、完走しきりました!
しかも、自分でいうのもなんですが・・・

昨年秋よりも、ワンランクUPした内容とプレゼンテーション
レクチャー風景.JPG
で、お届け出来たと信じています!

7名の現代日本人画家を中心に紹介した今回のレクチャー。
初の試みがいろいろとありました。

まずは、
「その場に展示されている本物の作品を前にして、その見どころを紹介する」ということです。

通常のレクチャーでは絵画の画像をスクリーンに映して行うので、
本物の良さやオーラは、やはりどうしても伝えきれません。

でも今回は、そのつど正面の壁に掛った作品を掛け替えて頂き、
紹介するメインの画家による本物の作品を目の前にしてレクチャーをすることが出来たので、
私が話の中で解説した絵の特徴を、その場で具体的に見て感じとって頂けたかと思います。

また、途中途中で作品と入れ替えて頂く時間がなかなかに心地良く、
「私たちのために、本物を用意してくれている!」という、特別感とわくわく感が生まれて、
美術館でレクチャーをするのともまた違った、温かい雰囲気がありました。
(※美術館だったら、絶対にその場で絵を掛け替えてなんてくれませんから!)

もうひとつの“初試み”は、「見比べ方」です。
さまざまな作品との「見比べ」を、いつも以上に多方面から行いました。

メインの画家や作品を紹介する場合、
その画家だけ、作品1点だけを観賞していては、その見どころと魅力に深みが生まれません。
そこには、その画家や作品を引き立てる、別の画家や作品との「見比べ」、が不可欠です。

この「見比べ」を重視することこそ、私のアート鑑賞レクチャーの最大の特徴なのですが、
今回は7名の現代日本画家を紹介したので、非常にさまざまなパターンの「見比べ」をすることが
出来ました!

具体的には・・・
・その日本人画家に通じる、西洋人画家の作品との見比べ
・7名の現代日本人画家どうしの見比べなどです。

まずは、西洋絵画と見比べてその画家が持つ西洋的センスを知り、
そして、その画家が日本画壇ではどういう独自性を生みだしていったのか、
日本画家どうしで見比べることで知る・・・という感じです。

こうやっていってしまうと簡単なのですが、
なにせ7名の画家を紹介したので、
“見比べパターンの可能性”が多すぎて、なかなかのチャレンジでした!

「あの画家とも見比べたいし、この観点から見比べても面白そう!」
と次々出てきてしまって、逆にまとまりが無くなってしまう始末・・・。

ですから、そこはいろいろご紹介したい願望をグッ!と抑えて、
各画家の主要な特徴が分かり易く伝わりつつ、
次の画家の特徴に移る流れが自然になる見比べに収めました。

そして何よりも今回の名鉄百貨店レクチャーで得た一番の収穫は、
私自身、日本絵画への興味が俄然高まったことです!

日本絵画って、西洋絵画に負けず劣らず、面白い!
いやむしろ、西洋絵画より、深いかも!?

…ということで、これからは、通常のアート鑑賞レクチャーでも、
日本絵画をメインでご紹介する機会が増えると思います。

しかも通常のアート鑑賞レクチャーでは、
「いろいろとご紹介したい願望」を抑えることなく、
より自由に、より多方面にわたってナビゲートするつもりです!

また開催の際には告知させて頂きますので、
どうぞこれからも、
YOUKI館長のアート鑑賞レクチャーをどうぞ宜しくお願い致します。

中日新聞の広告にも、名前が載っちゃいました!中日新聞に載った告知広告.JPG
新聞広告のアップです。。。アップ.png


名鉄電車の中づり広告にも、名前が載っちゃいました!
名鉄電車の吊り広告.JPG
中づり広告のアップです。。。アップ つり革.png

“私”のモディリアーニ像 [アートレクチャー]

PROJECT K : Kikko & Youki の アナログブログ
2014.12.02(執筆担当:Youki)たぶんVol.189
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6年ぶりに、アメデオ・モディリアーニをナビゲートする
アート鑑賞レクチャーの初回を、日曜日に行いました。

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今から思えば、6年前に初めてのアート鑑賞レクチャーで
モディリアーニをナビゲートした時は、出回っている
資料から得た知識を、ただ時系列にして紹介しただけでした。

つまり、他の人が語ったモディリアーニ像”を、
ちょっとまとめて私の口から言い直しただけで、そこには、「アート鑑賞ナビゲーターとして“私”が感じた、
“私”のモディリアーニ像」が、ありませんでした。

でも、6年経って、ようやくそれをお伝えすることが出来ました。
ようやく“私”のモディリアーニ像を、見つけることが出来ました。
もちろん、ちゃんとモディリアーニの経歴や美術史的な背景を
踏まえた上で!

なんというか、これを成長と呼ぶのかなぁ・・・と、ちょっと思ってしまいました(照)
この6年間で、洞察力を上げられて良かったね、私!

だって、ただ資料から得た知識をご紹介するだけでは、
展覧会で貸し出されているイヤホンガイドと変わりません。

私は、「その作品が見る人にとってどう見えるか」をお伝えするアート“鑑賞”ナビゲーターなので、
何よりもまず、「私がその作品をどう見ているか」、をちゃんとお伝えしないとね!
そして、「なぜ、そう見えるのか」も!

私のアート鑑賞レクチャーでは、どんな感想だってウェルカムです。
どんな感想にだって、必ずその感想が沸くだけの理由が、作品の中にはあるはずです。

私が、美術史という知識の地図を持ってナビゲートしますので、
作品に抱いた感想の源を、一緒に探って行きましょう!

なお、残りのモディリアーニレクチャーの開催日程は下記の通りです。
詳細は別紙またはYoukiまでお問い合わせ下さい。

■PROJECT K 丸の内■
12月 7日(日)、12月20日(土)10:30~ / 12月 5日(金)19:00~
■PROJECT K 名駅■
12月12日(金)12月14日(日)10:30~ / 12月12日(金)19:00~

※ご注意※ 今回は、展覧会とは関係ありません(モディリアーニ展の開催はありません)。

感慨深い・・・アメデオ・モディリアーニ [アートレクチャー]

PROJECT K : Kikko & Youki の アナログブログ
2014.11.25(執筆担当:Youki)たぶんVol.188
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開講40周年を迎えたKikkoの名西塾には遠く及びませんが、
Youkiの本業・・・というよりは、ライフワークとなりつつある、
“アート鑑賞レクチャー”も、なんと今年で早6周年を迎えていました!

では、6年前の記念すべき第一段テーマで扱ったアーティストは一体誰か?!
それは・・・ アメデオ・モディリアーニ !
★表紙の候補2_アメデオ・モディリアーニ 【右腕を頭の下に曲げて横たわる裸婦】.jpg

★表紙の候補1(左)_モディリアーニ 【ジャンヌ・エビュテルヌ(芸術家の妻)】(1918).jpg

★表紙の候補1(右)_モディリアーニ 【ジャンヌ・エビュテルヌ】(1918).jpg

アート鑑賞レクチャーを開始した当初のスタイルは、現在のそれとちょっと違い、
名古屋市内&近郊で開催中の美術展で扱われているアーティストや作品を中心にナビゲートし、
レクチャー後にその美術展に皆さんと出向き、実際の作品を前に“鑑賞のツボ”をお話していました。
で、アート鑑賞レクチャーをやってみよう!と立ち上がった時期にちょうど開催が間近だったのが、
「アメデオ・モディリアーニ展」 at 名古屋市美術館(2008.4/05-6/01)だったのです。
「第一弾として、なんておあつらえ向きなアーティストだろう!」と思ったことを覚えています。

それからほぼ隔月でテーマを変え、コツコツとアート鑑賞レクチャーをやり続けて、早6年強。
開始当時から通い続けて下さる、本当にありがたいお客様も数名みえます。
そしてこの度、 “アメデオ・モディリアーニ” を再度ナビゲートすることになりました!
9~10月レクチャーの主役であったレオナール・フジタとの関連で、モディリアーニも少しご紹介したところ、
お客様から「もっとモディリアーニを知りたい!」という熱いリクエストを頂いたのがきっかけです。
また私自身、改めてモディリアーニとその作品群に魅せられていたので、決めちゃいました。

6年間分の成長を込めた洞察による、アート鑑賞ナビゲーターYoukiオリジナルの解釈で、
“アメデオ・モディリアーニの魅力”をナビゲート致しますので、どうぞよろしくお願い致します。
開催日程は下記の通りです。詳細は別紙参照またはYoukiまでお問い合わせ下さい。

■PROJECT K 丸の内■
11月30日(日)12月 7日(日)、12月20日(土)10:30~ / 12月 5日(金)19:00~
■PROJECT K 名駅■
12月12日(金)12月14日(日)10:30~ / 12月12日(金)19:00~

※ご注意※ 今回は、展覧会とは関係ありません(モディリアーニ展の開催はありません。)現在は「展覧会の有無に関わらず、お客様のリクエストに基づいたレクチャー」を中心に行ってはおりますが、
今も年に数回は、名古屋市内&近郊で開催中の美術展とリンクしたレクチャーも実施しております。


夢の企画 アートレクチャー  [アートレクチャー]

PROJECT K 名古屋 Kikko&Youkiのアナログブログ8月25日号より(Youki執筆担当)

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長きに渡りブログ更新をお休みしており、ゴメンなさい!また小まめに頑張りますのでよろしくお願い致します。

そしてその間にちょっとした変化が...まず私事で恐縮ですが、先々月の6月9日(日)に結婚を致しました!!!!
式当日には、アナログブログの号外も出たので(KIKKOが即発行)、それで様子を知った方もみえるかもしれませんね。
私目線からの結婚式リビューは、別の機会にお届けします!

そしてアート鑑賞レクチャーでも、以前から温めていた夢の企画を実現できました!
それは、主人とコラボレクチャーをすること。

主人は、芸術分野とは全く異なる業界で働く「身体造りナビゲーター」なのですが、身体造りの専門的視点から、
今まで私が考えたこともないような斬新な切り口で絵画を分析したり鑑賞したりするのです。
(なんでも、絵の中の人も患者さんにみえるらしい・・・)

だから、そんな主人の鑑賞視点と私の視点を組み合わせたら、美術鑑賞の新境地が開けるかもしれない...!
ということで、今回のコラボレクチャーをやるに至ったのです

で、気になる今回のコラボレクチャーの趣旨は「美しく見えるあの作品人物みたく、実際なれるのか!?」ということ。
美しく“みえる”者には、なってみても美しいのか、今より美しく見えるようになるにはどうすればよいのか、
芸術作品を通して、目と身体で検証しみよう!という、実践型アート鑑賞レクチャーにしてみました。
なので、私の部門では、作品鑑賞を通して「理想的に見える仕掛け」や「可愛いを作るテク 」をナビゲート。
  
コラボ・レクチャー_啓照(ビーナスポーズ)縮小.jpg

   そして主人の部門では、作品と同じビーナスポーズをとってみたり...

コラボ・レクチャー_啓照(ストレッチ) 縮小.jpg
   
    こんなストレッチをしてみたり...

コラボ・レクチャー_啓照(お尻歩き)縮小.jpg
   
    こーんなお尻歩きエクササイズもしてみたり...

と、今までのレクチャーにはない動きが満載!

美術史界の美男美女がしれっと取るポーズも、
実際にとってみると色々と見えてくるものがあって、とても新鮮でした。

お陰さまでお客様からは、「絵画鑑賞から、こんな実用的なテクニックが学べるなんて、目からウロコ!エクササイズもすぐ実践できそう♪」と嬉しいお声をたくさん頂けました。

このコラボレクチャーは、好評につき9/29(日)にも実施させて頂きますので、皆さんも是非、作品の美男美女ポーズを取りにきてみて下さい!


*英会話・個別学習塾・アートレクチャーは PROJECT K 名古屋 のメインオフィスで行っております
名古屋市西区名駅2-23-14 VIA141 1208号
TEL 052-561-5388     携帯 090-3562-5388
*PROJECT K 名古屋 がプロデュースする無農薬野菜は
毎週火曜日に(有)吉鐡の事務所前にて販売しています。11:30~1:00
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ぶーたれ顔に会いに来て下さーい!!!! [アートレクチャー]


PROJECT K 名古屋 Kikko&Youkiのアナログブログ1月22日号より(Kikko執筆担当)

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youki bu-tare.jpg

メアリー・カサット 【麦わら帽子の子ども】 (1886)_私のぶーたれ顔in動物園にそっくり。.jpg


あなたは上の2枚の子供の絵と写真   どんな顔って言いますか?
ちなみに上はYOUKIの3歳くらいの写真です。
決して可愛く笑った顔ではないのですが、YOUKIのお気に入りの一枚です。
彼女は「ぶーたれ顔のユウキ」って幼い自分のことを呼んでいます。

今回のアートレクチャーではもう一人の「ぶーたれ顔」の女の子に会えますよ。
            彼女こそが、上の左の女の子です。 女性画家 カサットの作品です。
一昨日に参加して下さってご夫婦が
     「このぶーたれ顔ってイイねえ~。こんど孫の写真をこんなふうに撮ってみよっと」とおしゃてくださいました

皆さんもぜひ、ぶーたれ顔の可愛い子に会いに来て下さい。


*英会話・個別学習塾・アートレクチャーは PROJECT K 名古屋 のメインオフィスで行っております
名古屋市西区名駅2-23-14 VIA141 1208号
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“目から鱗の魅力”日本の至宝展@ボストン美術館に向けてのアートレクチャー [アートレクチャー]

PROJECT K 名古屋 Kikko&Youkiのアナログブログ9月18日号より(Youki執筆担当)

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さて今日は、現在絶賛開催中のアート鑑賞レクチャー、
『本家ボストン美術館を観よう! ~「日本の至宝展」に向けて~』のご紹介です。

ボストンに7年ほど滞在していた由有希館長が今まで最も足を運んだであろう、
本家ボストン美術館に収蔵されている西洋美術と、
今回名古屋ボストン美術館で開催されている「日本の至宝展」の出典作を比較する事で、
日本美術(※浮世絵以外の正統派日本美術)の“目から鱗の魅力”をご紹介するレクチャーです。

しかし今回は、レクチャー風景の様子をご紹介させて頂くよりも、
すでにお越し下さった方々から頂いた感想をお聞きいただく方が、効果的かも!
ということで、参加されたお客様から頂いた声をまとめてみました。
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【参加されたお客様のご感想(アンケートより抜粋)】

・とにかく目から鱗!! まさにその一言に尽きます!! 特に屏風画!!

・屏風画がこんなにも面白いとは、予想だにしていませんでした!!
 今回の“鑑賞ポイント”を教えて頂くと頂かないとでは、鑑賞の満足度が全く違いますね!

・私は既に展覧会を鑑賞しましたが、美術館の音声ガイドでは、今回のレクチャーで教えて頂いた“鑑賞ポイント”なんて一切教えてくれませんでした!レクチャーに来て良かった!!

・絵巻物/屏風画/ふすま絵、それぞれの特性と見方がとてもよく分かり、新発見だらけでした!

・今まで面白味に欠けていると思っていた日本画に、初めて興味を持ちました!
このレクチャーを機に、日本画のファンになりそうです!

・日本美術が古来より持つ、表現能力の高さを、初めて知ることが出来ました。
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どうですか?? 今までで一番なのではないかとう程の高評価!!!
でも、確かに今回のレクチャーは、私自身もいつも以上におススメです!!

何を隠そう、私自身が、日本の絵巻物や屏風画がこんなにも面白い美術品だということを、
今回の「日本の至宝展」を鑑賞して初めて実感したのですから。
そしてその感動と、日本画の“真の魅力”を一人でも多くの方に伝えたくてウズウズしているのです!!!
特に今回は、「古典的な日本美術・食わず嫌いさん」にこそ、受けて頂きたいレクチャーです!!!

そんな今回のアート鑑賞レクチャーの近日開催は、9月29日(土)と 30日(日)。
しかしお問い合わせ次第で柔軟に開催しますので、どうぞ宜しくお願い致します!

アートナビゲーター 川瀬由(ゆ)有(う)希(き) / [Tel] 052-561-5388 / [e-mail] meieki@project-kk.info

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