アート鑑賞レクチャー対談 [アートレクチャー]
PROJECT K : Kikko & Youki の アナログブログ
2015.05.12(執筆担当:Youki)たぶんVol.211
★Web上ブログも是非チェック! http://project-kk.blog.so-net.ne.jp/ ★
現在進行形の展覧会の見どころをナビゲートするアート鑑賞レクチャーの場合
①レクチャーを聞いた上で、展覧会をみることをお勧めするパターン
②展覧会をみた“後”に、レクチャーを聞くことをお勧めするパターン
の2パターンあるのですが、5月10日まで名古屋ボストン美術館で開催されていた『華麗なるジャポニズム展』に関しては、「①」のパターンをお勧めしていました。
そこで今回は、私の【ジャポニズムってなんだ!? ~『華麗なるジャポニズム展』】レクチャーを聞いた上で『華麗なるジャポニズム展』を鑑賞した感想を、我がPROJECT K のKikkoさんとMicchanにインタビューしちゃいました!
**************************************
[Youki (以降Y)] まずは率直に、レクチャーを聞いた上での鑑賞は、いかがでしたか?
[Micchan (以降M)]初めて入場料のもとを取れたっていうか、それ以上の楽しみ方が出来ました!
Youkiさんがレクチャーで教えてくれた「初/中/上級」の定義を思い出して、「これはきっと中級だろうな~。お、これは上級になれるか?」って自分なりに考えながら見たら、もう楽しくて!
[Kikko (以降K)] 私は、Youkiのレクチャーを聞いた上で鑑賞したら、展覧会の展示作品がなぜこの順番とレイアウトで並べられているのかが、初めて分かった気がした~。
[Y] 一番私が感じとって貰いたかったことが伝わってて、とても嬉しい!ちなみに、どの作品が一番気に入りましたか?
[M] わたしは、ロートレックの【『レスタンプ・オリジナル』第1年次のための表紙】(1893)(※下図)が、とっても気に入って、思わずポストカードも買っちゃった♪
あと、Youkiちゃんのレクチャーを聞いて、ロートレックに浮世絵のエッセンスがあるって分かった上で見ると、ロートレックの色使いって、まさに浮世絵だーっ!って気が付いたの。
【『レスタンプ・オリジナル』第1年次のための表紙】でいうと、手前にいる女性の袖口の深緑と、左奥のおじさんのエプロンに使われている深緑って、微妙に濃さが違うんだよ。
女性の袖の方が濃くって、おじさんのエプロンの方が淡いっていうか。(※赤丸と赤矢印参照)
で、歌川広重の【東海道五十三次 三島(朝霧)】(1833)(※下図)が飾ってあったから、見比べながら鑑賞したら・・・気が付いちゃったの!この微妙なグラデーションも広重から来てるのかなって。
ロートレック【『レスタンプ・オリジナル』第1年次のための表紙】(1893)
↑お籠の緑グラデーションに注目!
歌川広重【東海道五十三次 三島(朝霧)】(1833)
[Y] わーっ! ホントだ!!その着眼点はなかった!
さすが、Micchan!完璧に“自分だけの”鑑賞のツボと楽しみ方を見つけちゃったね!
それがアート鑑賞ナビゲーターとしての、何よりの喜びだよ~♪ Kikkoさんは?
[K]私は、Youkiもレクチャーでイチオシ作品として紹介してくれた、エドゥアール・ヴュイヤールの【栄養ドリンク「ベカン」のためのポスター】(1894)(下図)が、すっごく気に入った!
エドゥアール・ヴュイヤールの【栄養ドリンク「ベカン」のためのポスター】(1894)
でも、Youkiのレクチャーを聞いていなかったら、ここまで惹かれなかったかもしれない。
まして、あれが“ジャポニズム作品”だとは、露ほども思わなかったと思う。
でも、Youkiがレクチャーで言っていた、“なぜこのポスターがジャポニズムなのか”という解釈を思い出しながらそのポスターに行きつくまでの展示作品も含めて、もう一度ざっと鑑賞してみたら、
Youkiの解釈が、視覚的にもものすごく納得がいったの。
「あー!だからこの順路で飾ってあるんだ!この順路だから、Youkiはああいう解釈でナビゲートしたんだ」って。でも、「だからこの順路なんです」ってことは、美術館側は全然教えてくれないよね。
[Y] Kikkoさんもそこまで気が付くようになっちゃった!?
作品を巡ることで、並び順の意図が察せられるようになったら、もう上級鑑賞者だよ!
だてに、私が美術史を学び出した10年以上前から一緒に美術館巡りしてないね(ニヤリ)
そう、美術館にある作品の並び順って、ちゃんと展覧会の趣旨に沿った意味と意図があるんです。
『じっくり鑑賞してもらえば、自然とその意図が感じ取ってもらえる』作品の並び順にするのが、美術館側、もっといえば学芸員さんのお仕事です。
でも、どんな優れた並び順を持った展覧会だとしても、「並び順に注目して観てみてね」って言われないと、なかなか並び順になんて注目しないじゃない?
「だったら、私がその気付きに皆さんを導けるナビゲーターになろう!」って思って。
それで開始したアート鑑賞レクチャーだったから、今回の2人それぞれの気付きは、本当に嬉しいです。
[K]ランチの準備をしながらこっそり見聞きするだけのことが多かったレクチャーだけど、回を重ねることで、知らぬ間により目が肥えちゃってたってことかな!?
[M] あ~ぁ、私ももっと早くから参加してたら良かったなぁ・・・。
でも、これから毎回聞けるし、私もKikkoさんみたいな絵画鑑賞のエキスパートになってやるー!
[Y] 是非!私も、聞いて損は絶対にさせない、楽しいレクチャーを発信し続けるね!
お二人とも、今日はお話聞かせてくれて、ありがとうございました。
2015.05.12(執筆担当:Youki)たぶんVol.211
★Web上ブログも是非チェック! http://project-kk.blog.so-net.ne.jp/ ★
現在進行形の展覧会の見どころをナビゲートするアート鑑賞レクチャーの場合
①レクチャーを聞いた上で、展覧会をみることをお勧めするパターン
②展覧会をみた“後”に、レクチャーを聞くことをお勧めするパターン
の2パターンあるのですが、5月10日まで名古屋ボストン美術館で開催されていた『華麗なるジャポニズム展』に関しては、「①」のパターンをお勧めしていました。
そこで今回は、私の【ジャポニズムってなんだ!? ~『華麗なるジャポニズム展』】レクチャーを聞いた上で『華麗なるジャポニズム展』を鑑賞した感想を、我がPROJECT K のKikkoさんとMicchanにインタビューしちゃいました!
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[Youki (以降Y)] まずは率直に、レクチャーを聞いた上での鑑賞は、いかがでしたか?
[Micchan (以降M)]初めて入場料のもとを取れたっていうか、それ以上の楽しみ方が出来ました!
Youkiさんがレクチャーで教えてくれた「初/中/上級」の定義を思い出して、「これはきっと中級だろうな~。お、これは上級になれるか?」って自分なりに考えながら見たら、もう楽しくて!
[Kikko (以降K)] 私は、Youkiのレクチャーを聞いた上で鑑賞したら、展覧会の展示作品がなぜこの順番とレイアウトで並べられているのかが、初めて分かった気がした~。
[Y] 一番私が感じとって貰いたかったことが伝わってて、とても嬉しい!ちなみに、どの作品が一番気に入りましたか?
[M] わたしは、ロートレックの【『レスタンプ・オリジナル』第1年次のための表紙】(1893)(※下図)が、とっても気に入って、思わずポストカードも買っちゃった♪
あと、Youkiちゃんのレクチャーを聞いて、ロートレックに浮世絵のエッセンスがあるって分かった上で見ると、ロートレックの色使いって、まさに浮世絵だーっ!って気が付いたの。
【『レスタンプ・オリジナル』第1年次のための表紙】でいうと、手前にいる女性の袖口の深緑と、左奥のおじさんのエプロンに使われている深緑って、微妙に濃さが違うんだよ。
女性の袖の方が濃くって、おじさんのエプロンの方が淡いっていうか。(※赤丸と赤矢印参照)
で、歌川広重の【東海道五十三次 三島(朝霧)】(1833)(※下図)が飾ってあったから、見比べながら鑑賞したら・・・気が付いちゃったの!この微妙なグラデーションも広重から来てるのかなって。
ロートレック【『レスタンプ・オリジナル』第1年次のための表紙】(1893)
↑お籠の緑グラデーションに注目!
歌川広重【東海道五十三次 三島(朝霧)】(1833)
[Y] わーっ! ホントだ!!その着眼点はなかった!
さすが、Micchan!完璧に“自分だけの”鑑賞のツボと楽しみ方を見つけちゃったね!
それがアート鑑賞ナビゲーターとしての、何よりの喜びだよ~♪ Kikkoさんは?
[K]私は、Youkiもレクチャーでイチオシ作品として紹介してくれた、エドゥアール・ヴュイヤールの【栄養ドリンク「ベカン」のためのポスター】(1894)(下図)が、すっごく気に入った!
エドゥアール・ヴュイヤールの【栄養ドリンク「ベカン」のためのポスター】(1894)
でも、Youkiのレクチャーを聞いていなかったら、ここまで惹かれなかったかもしれない。
まして、あれが“ジャポニズム作品”だとは、露ほども思わなかったと思う。
でも、Youkiがレクチャーで言っていた、“なぜこのポスターがジャポニズムなのか”という解釈を思い出しながらそのポスターに行きつくまでの展示作品も含めて、もう一度ざっと鑑賞してみたら、
Youkiの解釈が、視覚的にもものすごく納得がいったの。
「あー!だからこの順路で飾ってあるんだ!この順路だから、Youkiはああいう解釈でナビゲートしたんだ」って。でも、「だからこの順路なんです」ってことは、美術館側は全然教えてくれないよね。
[Y] Kikkoさんもそこまで気が付くようになっちゃった!?
作品を巡ることで、並び順の意図が察せられるようになったら、もう上級鑑賞者だよ!
だてに、私が美術史を学び出した10年以上前から一緒に美術館巡りしてないね(ニヤリ)
そう、美術館にある作品の並び順って、ちゃんと展覧会の趣旨に沿った意味と意図があるんです。
『じっくり鑑賞してもらえば、自然とその意図が感じ取ってもらえる』作品の並び順にするのが、美術館側、もっといえば学芸員さんのお仕事です。
でも、どんな優れた並び順を持った展覧会だとしても、「並び順に注目して観てみてね」って言われないと、なかなか並び順になんて注目しないじゃない?
「だったら、私がその気付きに皆さんを導けるナビゲーターになろう!」って思って。
それで開始したアート鑑賞レクチャーだったから、今回の2人それぞれの気付きは、本当に嬉しいです。
[K]ランチの準備をしながらこっそり見聞きするだけのことが多かったレクチャーだけど、回を重ねることで、知らぬ間により目が肥えちゃってたってことかな!?
[M] あ~ぁ、私ももっと早くから参加してたら良かったなぁ・・・。
でも、これから毎回聞けるし、私もKikkoさんみたいな絵画鑑賞のエキスパートになってやるー!
[Y] 是非!私も、聞いて損は絶対にさせない、楽しいレクチャーを発信し続けるね!
お二人とも、今日はお話聞かせてくれて、ありがとうございました。
2015-05-12 14:40
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