久しぶりの雛飾り

PROJECT K　名古屋　Kikko&Youkiのアナログブログ２月２１日号より（Ｙｏｕｋｉ執筆担当）

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早いもので、もうすぐ3月。2012年ももう4分の1 が終わってしまったのですねー！はぁ～。
3月を思う時、新年の鮮度が刻一刻と薄れていくと思うと物悲しいものの、
「ようやく春！」と思えば、とたんに心がウキウキしてくるから不思議です。

そんな春への高揚感を高めてくれる季節モノが、先日川瀬家に登場しました。
それは、桃の節句の必需品、「お雛様飾り」。
12月末には、本格的なクリスマスツリー飾りを久々にした、とお伝えしましたが、
今回のお雛飾りも久々の登場で、最後に飾られたのは小学校低学年であったと記憶します。


川瀬家のそれは、お雛様とお内裏様の二人だけというシンプルなものなのですが、
幼少期のYouki はお雛様飾りがとにかく苦手で、理由はズバリ「怖い」から。
記憶の中で息付くお雛様は、鋭い眼光と漆黒の襦袢に身を包んだ、“闇のスナイパー”といった風貌でした。

しかし、大人になって改めて見てみると、その印象のあまりの違いにのけぞりました！
眼にした瞬間、怖いと思うどころか、その二人が放つ春色の愛らしいオーラに、自然と頬が緩んだのです。
二人の姿はとても慎ましく、微笑んでいるのがようやく分かる程度の控えめな表情なのですが、
その控えめな幸福さ加減が、逆に双方間の初々しさを強調し、甘い香りを漂わせていました。

そして何よりも、二人が着る十二単のパステルカラーが柔和で鮮やかなこと！
そう、漆黒の重たい襦袢を着ていると思っていたのは、ただの私の記憶違いだったのですね（汗）。
二十年ぶりに目にした同じお雛様飾りが身に着けていたのは、陶器で形取られた十二単。
しかもビビットな色味ベースのパステルカラーではなく、ちょっとくすんだ色味のパステルカラーなので、
パステルカラーといえども西洋じみた安っぽさは無く、和のテイストが入ったモダンな鮮やかさなのです。
（例：ピンク調のパステルカラーでもベビーピンクではなく、あずき色ピンク、という感じ。）

見る者の心を自然と温めてくれる、そっと幸せそうな表情と、和モダンなパステルカラーを召したお雛様。
こんな粋なお雛飾りを二十何年以上前に購入した我が母Kikkoは、やはり相当な目利きですね！
そして、私（Youki）の目利きと記憶のまぁ曖昧な事…。なんでこのお雛様が当時は怖かったんだろう？

それにしても、つぶらな瞳とぽってりとしたおちょぼ口を尖らせた「お雛様顔」というのは、
本当に慎ましやかで、いかにも大和撫子！という感じですね。見るからに恥じらいがありつつ従順そう。
きっと日本人女性の美徳は、どれだけ時代が進んでも、やはり「お雛様体質」に集約されるのかな…。
なんて、幼少期には絶対に思いもしなかった、二十年来の再開だからこその感想を持つ、Youkiなのでした。

◆追伸◆　そういえば、先週まで行っていたアートレクチャー『ピカソとその女神たち』の中で紹介した、
もっとも純朴柔和で従順だったとされる、第4の女神“マリー・テレーズ（下の写真）”も、お雛様顔かも…。




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